2010年05月16日

春の狂想曲

PUSCHKINIA-1004.jpg
一気に暑くなると思いきや、又寒かったりで、今頃花粉症の症状が出ていて情けない。まさに油断禁物。庭の花々も多少振り回されているらしい。そういえばいつものクロアゲハがまだ来ない。その証拠に木の芽(山椒)がまだ残っている。それでも振り返ればこの春の、花や木の確かな歩みが思い出される。すでに花韮も鈴蘭も姿を消している。クリスマスローズもうつむき加減ながら一つ一つの花が色を微妙に違えつつ長く咲き楽しませてくれた。他所の桜の一足先に雪柳もびっしりと花をつけ庭の印象を明るくしていた。ブルー系の釣鐘草、ヒヤシンスやムスカリなどのユリ科の花は清楚で毎年心引かれるが、なかでもプスキニヤ(写真)は白い花びらにすっとブルーの線が入り魅力的だった。
今年はヒヨドリ対策(テグスを張り巡らしただけなのだ)が功を奏し、木蓮は殆ど蕾を傷められず良く咲いてくれた。山吹は位置を替えたにも拘わらず枝を伸ばし、その後のツツジが咲き終わり、今はツゲに金芽がでている。6月にはクチナシも咲くだろう。隆盛を極めたジャスミンが強烈な香りを振りまいていたが、今朝はもう勢いをなくしている。狂ったように飛び回っていた蜂がどこかに行ってしまった。花壇にびっしりと勢力を誇ったオキザリスも、あっという間に姿を消している。何とめまぐるしい主役の交代だろう。風知草の新緑の葉はきれいに拡がり、ギボウシは立派な花をつけた。そろそろ母の自慢のバラを見に行かなければ。
posted by TERADA Mariko at 12:01| 日記

2010年01月04日

虎視眈々

BBS 虎.-4_edited-2.jpg
謹賀新年。寅、虎、トラの賀状が束になり正月早々に届く。この国のシステムにいつもながら感心する。
郵政民営化の途上で政権交代しても、権力構造の揺り戻しがあろうと無かろうと、この律儀さはやはり国民性と言うべきか。それでも細かく観察すると、近くの郵便局(ゆうちょ銀行)の雰囲気もかなり変わった。窓口のロボットのような受け答えに笑顔がみられるようになったし、奥座敷に居た年長の方は、今ではまるでコンビニの店長のようにサービス精神全開だ。良い変化はどうぞこのままにとお願いしたい。
さて、今年はどんな年だろう。長く固定化した権力構造が昨年一変したばかりだ。予算の組み替えも時間切れでまだ成果は見えないが、民主党の凄腕幹事長が夏の選挙でもう一押しすべく、虎に翼をとばかり狙っているのだから、自民党は壊滅的になり改革がぐっと前進するかもしれない。そういえば先ごろ、日米両首脳の署名入りの非核三原則を裏切るれっきとした公文書が佐藤元首相の私邸から発見されて、驚くやら呆れるやら。外務省の「知らぬ存ぜぬ」はこういう事だったのね。伏魔殿の如く何処に何があるやら分らず、密かに機密文書は破棄されているらしく、国の意志を提示するべき政治が機能せず、あろう事か都合のよい偏向した情報のみ記者クラブ経由で旧態依然たるマスコミから漏洩され続けた60年もの間、持ちつ持たれつの政治家と役人の二人三脚で、誰も責任を取らぬ仕組みは恐ろしく堅固になってしまったのだ。とても民主国家などとはいえない。先月の臨時国会では、野党自民党の元外相が質問に立ち、早く基地問題に決着を付けよとばかり何と「今も逐一アメリカ様がTV中継をモニターしてますよ」と凄んだのだ。染み付いた植民地根性もここに極まれリ。沖縄その他の基地が日本のどんな国益に適うのかを良く考えるべき時がやっと来たというのに、この慌てよう。今こそ眼を光らせて変化の果実を見届けよう。
posted by TERADA Mariko at 14:43| 日記

2009年12月10日

素材としての発泡スチロール

2009-11-27_1718.jpg
コラージュが専門の私としては、何はともあれ紙が無くては始まらない。金属はもちろん、ガラスやプラスティック等の硬質な素材も良く使う。木や貝殻などの自然素材にも惹かれる。さて、発泡スチロールはどうか。クッションとしては常日頃お世話になるが、素材として目を留めた事は殆どないのである。芦屋の画廊Paw(ポー)の恒例の素材展は、3月が「釘」、6月が「ガラス」、9月は「ダンボール」と続き、そして今回12月が最後のテーマ「発泡スチロール」。うーん、軽すぎてやはり扱いが難しい。季節柄の静電気も大敵。搬入ぎりぎりまで悩んで、何とか5点制作した。展覧会としても今年最後との事。どうぞご覧下さい。

素・発泡スチロール展
2009・12・11(金)→20(日) 14(月)は休廊
12:00〜19:00(最終日17:00)

ギャラリーPaw
芦屋市精道町2−15
T&F 0797−32−1791
阪神芦屋駅より東へ徒歩3分、JR芦屋駅より南へ8分
posted by TERADA Mariko at 22:32| 日記

2009年11月23日

そろそろ年末モード

christmas.jpg
勤労感謝の日が過ぎると、俄かに年末モードになる様だ。といっても景気は最悪のスパイラルに突入しつつあり、一段と節約が徹底しそうで何だか恐ろしい。こんなご時世にアートなんかにかまけていたら顰蹙(ひんしゅく)を買いそうだが、でもしかし、アートはどんな時も心を暖めるものだと敢えて言いたい。
こんな時こそ、じっくり良いものを造り、それを喜んでくれる愛好家を探そう。希望を捨てない(プラス志向の)熱い心で取り組めば、良き理解者の思慮深い支え(クールな手)に出会うだろう。
posted by TERADA Mariko at 22:13| 日記

2009年09月13日

石の桃

peaches-0908.jpg
コンパクトなデジタルカメラも3台目。自分の眼球の水晶体はどんどん濁って視力が落ちてしまって情けない有様だが、カメラの精度は益々上がって怖ろしいほどだ。1000万画素を超えたところで、何か別の次元に入った感じがする。例えばこの二つの桃。右が石の桃。左が生の桃だが、相当硬質に撮れている。中央に何もない構図でも、勝手に焦点を合わせてくれる。何より軽いのが嬉しい。
しかしながら、何もかも望む以上に緻密に撮れてしまう事には、少々疲れてしまう。実際私達の眼はいい加減で、見たい物を見たいように見ているだけなのだから。耳だって何かに気をとられていると全然聞こえないのだし。
昔は、それらしく見える事にどんなに苦労しただろう。光をとことん研究した画家のフェルメール然り。映画監督ルイ・マルは「死刑台のエレベーター」の中で、夜のパリの舗道を表現する為に、昼間レンズを絞ったり、道に水を撒いて撮ったりだの、手の込んだ工夫(確か映画用語で「アメリカの夜」という方法)もあったらしい。
その後、技術が人間の欲望を簡単に実現してしまうと、リアルな事にそれ程執着しなくなるのも必然なのだ。全く遠近法を無視した絵画や、ストーリーのない小説、音そのものを置いてゆくタイプの音楽が新鮮に感じたりしたのも、どこかで感覚の平衡を保つ為の本能的な反発なのだろう。
やはりこのリアルすぎる桃には、紗をかけなくては。
posted by TERADA Mariko at 01:16| 日記

2009年07月12日

香煙あがる家

SMOKE-HOUSE-0907.jpg
蒸し暑い時期には、爽やかな香りが欲しい。世の中に様々な「お香」やその器が溢れているが、選ぶとなるとかなり難しい。仏壇に置くのではないのだから香りも良く選ぶべきだし、器についても部屋の中でさりげなく場所を占める物が望ましい。しかしこれが難しい。如何にもという物が多すぎるから。私が見つけたのは家の形のスモーク・ハウスという木製の商品。ドイツ製。Jan Hartmann のデザイン。最小限のデザインが潔い。使い込むと、木の家がスモークされるので、だんだん香ばしく(?)なる。燃えかすや脂(ヤニ)などの汚れが見えず、良く考えられたグッド・デザインである。

「Smoke House」を扱っているのは、御影の北欧家具のお店 TIMELESS(タイムレス)
神戸市東灘区御影中町6−4−12−1F
078−842−0501
11:00〜18:00/12:00〜19:00(土・日)
木曜定休
7月中はオーナーが北欧で集めた版画を店内に展示中。
http://www.timeless-kobe.jp
posted by TERADA Mariko at 10:55| 日記

2009年07月05日

マダム・グレの古き良き時代

Madame-GRES.jpg
神戸ファッション美術館で、「マダム・グレの世界展」を見た。1920年代からの本物のオート・クチュール(高級注文服)の数々は壮観で、様々なデザイナーによるドレス群とかなりの数の帽子を間近で見ることが出来る貴重な経験だった。その煌星の中の最後の巨星がマダム・グレ。日本においては、他のデザイナーのものと違い、彼女のオートクチュールの個人蔵はとても少ないとの事。又、プレ・タ・ポルテ(高級既製服)を開始したのは、マダム・グレが一番遅かったと言われている。その辺の事情は、日本で唯一彼女と仕事をした大菅てる子氏が詳しい。今回の展示は、元阪急百貨店のファッション・ディレクターであった大菅氏が当美術館に、当時特別に制作された型紙などの全資料を寄贈された事を記念するものである。
マダム・グレ独特のふんだんに使われた薄絹、気の遠くなる程たたまれた襞などは、一部の富裕層だけが享受できるオート・クチュールという側面をつい忘れさせる。一人のデザイナーの美に対する献身や集中力が生み出した奇跡のような手の技は、現存する精緻の極みであり、二度と作れない贅沢であり、国や時代を超えて価値のあるものに違いない。我国の失われつつある手仕事の継承や保存に思いを馳せずにいられない展示でもありました。
7月5日(日)18:00で終了。

添付画像は、30年前から引出しに入れたままの香水「カボシャール/Cabochard」。乾いた硬質の残り香が今も奥ゆかしい。我家にある唯一のグレ。
posted by TERADA Mariko at 10:09| 日記

2009年06月28日

まりビルが竣工?

0692-5-CHIMNEYS_edited-1.jpg
福耳ピアス、というホームページがある。そこに「まりビル」という新しい頁が出来た。版画家岸田真理子さんと、寺田眞理子のふたつのドアが並んでいるのでのぞいて見た。岸田さんの部屋はまだ工事中らしい。寺田眞理子の部屋は、一応体裁が整っていた。なんと最新情報もアップされていた!世の中にこんな風に人知れずこつこつ人の為にホームページを作って下さる人がいる事に感激してしまう。感謝するだけでなく、制作者の評価の仕方や焦点の当て方が分り、一気に世間が広がる気がする。噂では、彼又は彼女はクロスワードパズルを作るのがお仕事らしい。
私も時々、小吹氏の「勝手にRECOMMEND」をチェックする。現代美術の最新情報を知る為と、面識はないが彼の美的傾向に興味があるから。事々左様にいつの間にか情報環境が変わったのだ。情報の取り方だけでなく、知らせ方も多様でまさに双方向になっている事を実感する。アーチストやギャラリー自ら、又は一般の鑑賞者も、そしてその中間にいる積極的な愛好者が、ごく自然にホームページやブログで発信している。日常的に独り言風に或いは批評をこめて。
福耳ピアスは http://www.2933pias.com
posted by TERADA Mariko at 15:03| 日記

2009年06月27日

ブリリアントな二人展

KIRANA-2009.jpg
6月1日から、坪文子さんのジュエリーと私のオブジェという異例の組み合わせの二人展が始まった。肥後橋(大阪)のサントリービル1階のショップ、ステラ&キラナの企画展である。ここは坪さんのデザインによるオリジナルなデザインのアクセサリーを元々扱っていて、他の作家もレベルが高く、時には現代美術的なファイバーワークも見かける。もちろん顧客の眼も厳しい。
坪文子さんの胸を借りるのは、実は2度目。全く違うジャンルなので、お互いに惹き合う事も可能だと思い、喜んで引き受けた。カラフルな積み木のようなオブジェや平面作品の谷間に、きらめく坪さんの最新作が散在し見ているだけで楽しく、私の印象では大成功だったと言える。
ひとまず、足を運んでくださった多くの方に、お礼を申し上げます。

展示は、来週初めの6月30日(火)まで。
12:00〜19:00(最終日は17:00)
日曜定休
ステラ&キラナ 06−6341−2555
地下鉄四ツ橋線・肥後橋駅下車すぐ、又は
京阪中之島線・渡辺駅下車すぐ
posted by TERADA Mariko at 11:50| 日記

2009年06月16日

Pawのきらめく作品群

PANACHE-2009.jpg
阪神芦屋駅下車、東へ3分の所に位置するギャラリーPawは2003年の7月にオープンした。今年の7月で丸6年。企画が多岐に渡り、元気な画廊である。現在、素材展シリーズの第2弾として「ガラス」をテーマに展開している。私自身、最近グループ展にあまり興味がないのだが、今回も参加している。画廊が自宅に近く、オーナーに直に誘われた経緯もあるが、前回のテーマの「釘」の時に参加された作家の中に、いつも注目している個性的な方達がいて面白かったから。面白いだけでなく、上昇志向とは無縁の真摯に制作に取り組む姿勢が、快く琴線に響き励まされる。師も先輩も持たない私としては、今まで通り頑張ろうという気になるのである。
画像は拙作の一つ「PANACHE」。

総勢23名が参加している「素・ガラス展」は21日(日)まで。
ギャラリーPaw:0797−32−1791
12:00〜19:00(最終日17:00)
posted by TERADA Mariko at 21:54| 日記