2011年01月19日

美味しそうなジュエリー

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東ドイツ生まれのスーザン・ピーチ(Susan PIETZSCH)は名前からして美味しそう。伊丹市立美術館で、本人によるレクチャーがあった。ジュエリー・デザイナーの枠からは相当はみ出ている。自ら言うように彼女の作品は好奇心と実験精神に導かれている。カラフルな砂糖菓子をそのままコーテイングして首飾りにしたり、型を使いチョコレートそっくりなパーツを作り出したりと変幻自在だ。まるで伝統的な貴金属の「永続性という重石」を跳ね飛ばすかの様。金属を用いるにしても、半透明のサクランボの実(ダイエット砂糖を使って成功)の中に金の種がぼんやり透けて見えたりするのは、用途がなくても美しい。面白い和菓子の木型などもあり、どこも可愛いものであふれている日本での滞在は、かなり彼女に刺激を与えた様子。
伊丹には、伊丹ジュエリーカレッジがある。彫金第一人者の坪文子氏が創設に尽力された。先日のレクチャーにはカレッジの講師陣や生徒らしき人が大勢聴講されていたが、不思議な事にピーチ氏を含めて誰も目立つほどジュエリーで身を飾ってはいなかった。もう既にジュエリーの概念が変わっているのだ。実際に身に付けるかどうかではなく、そのコンセプトを楽しむ時代になっているのだろう。
スーザン・ピーチ展(上の画像は案内状の写真面)は、大阪市西区新町のstudio J にて。
http://studio-j.ciao.jp

一方で1997から彼女はモダン・ジュエリーの可能性を探り公共性を持たせる為、仲間のアーチスト達と工事現場や路上を好んで選び、そこでゲリラ的に展示するというプロジェクトを継続的に展開している。シュムック2(SCHMUCK zwei)という組織の名の由来を質問してみた。「2」は2番目ではなく、2次元、或いは2乗的に広がってゆく意味合いを持たせたとの事。興味深い展示だったに違いない。実際にジュエリーを展示せず結果的にその存在を匂わす写真とか、駅名を金色に塗り替えて違う価値を付け加えたり、車にすっぽりカバー掛けるなどして完成品から属性を拭い取ったり。
スーザン・ピーチ他10名によるシュムック2の「A POSSIBLE DIMENSION」展は、大阪市北区中津のPANTALOONにて。
http://www.pantaloon.org/
posted by TERADA Mariko at 23:56| 日記